パイロットのシミュレーター訓練

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パイロット
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前回のブログでもお話ししたように、エアラインのパイロットは資格の維持が必須です。
そのためシミュレーターを使って訓練審査を行います。
7月から無休休暇が明け復帰することになりましたので、そのシミュレーター訓練の様子をちょっと紹介。

シミュレーターとは

シミュレーターとは、実機そっくりに作られたコックピットだけの箱みたいな装置。
あらゆる状況(故障や気象など)をコンピューターでシミュレートしてくれます。
外の景色の映像も年々リアル感が増し、油圧で上下左右に動く足が6本付いていて、揺れや衝撃の体感もかなりリアルです。(ハードランディングしたらびっくりするくらいの衝撃を感じますよ・・・自己嫌悪に陥りますが)

 

訓練、審査とは

エアラインのパイロットに定年まで付きまとう厄介なものです。
通常半年に1回資格の維持の為、シミュレーターを使い2日間に渡ってが行われます。
1日目は訓練、2日目は審査となるのですが、訓練で問題を起こすと次の審査を受けられない場合はがあります。平たく言えば2日間とも審査みたいなものですね。

何種類かのシナリオが毎回用意されて、色々な緊急事態が想定されます。
エンジンが止まったり、機体に穴が開いたり、計器が消えたり、車輪が出なかったり・・・ etc,etc。
よくもまあこんな事態を思いつくなと思わず関心するような複合事態など盛りだくさん。

何も準備をせずに受けると返り討ちにされますので、私は休日とか利用し準備を一月前くらいから始めるのですが・・・。

 

今回は特別

今回はコロナの影響で100日間のフライトをしてない為、ある意味特別訓練です。
そして、2日前に突然会社から電話があり「キャプテン明後日シミュレーターやるからよろしくね」と。
いつも一月かけてる準備を1日で?まじか?
ベトナムに来て10年。この間に受けた訓練審査の内容、失敗やシミュレーター癖までメモしてデーターベースかしてパソコンの中にあります。これを読むしかない・・・あーそれでも時間が足りない。

 

いざ当日!

こうなればまな板の鯉?鯛?なんでもきやがれ、諦めも肝心。
いざ離陸し最初のトラブルを処置して着陸。
ほっとしたところ突然教官から「はい!ここでおしまい」「え?なんで?なんかやったかな?」
「キャプテンはシミュレーター訓練必要なくなりました。帰っていいよ」
いったい何があったのでしょう?

 

実は前日に

今回の訓練が決まったときどうも腑に落ちないことが・・・。会社の規定や法律みても今回のような場合はシミュレーターの訓練が必要とは書いてない。(国、会社によって違うと思いますが)
で、前日にこの訓練の目的と根拠は?と質問していたのですが、その答えが本番中に当該教官もとに届いたということでした。

 

まとめ

ベトナムの気風というのでしょうか、万事がこんな感じです。そこがここベトナムのいいところでもあるのですが・・・。
ともあれ、誰も気付かなかったことに気付いて、会社も余計なお金使わずに済んだし(1回20万円くらいだそうで)、次回の訓練の予習できたし。2日間の心労は別として、良しとしましょう。

しかし、7月1日に実際にお客様を載せての”路線審査” があります。これに合格すれば晴れて復帰。
まだ3日あるので少しは勉強できそうです。コロナのせいでいろいろ規定が変わってるんですよね。
さて結果はどうなるか・・・それは別のお話。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

 

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コメント

  1. 小林惠 より:

    路線審査日ですね。 素人から見て、国内線本数が多い、ホーチミン~ニャチャンorハノイ路線かな? と思っています。(乗客から見たら肩章4本が光っています。